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北海道COVID-19の現況および、道民のみなさまへのご協力御礼

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前のエントリーが、北海道の緊急事態宣言の解除についての話題だったので、
その間、いろいろ忙しくなってしまい、こちらに投稿することかなわずといった状況でした。

本来であればリアルタイムでアラートを出していければよかったのですが、
一応建前上匿名のブログですので、できることとやらないほうがいいことがあります。

そんな中でも、とりあえず公表されているデータをもとになにかできることがないかなと
思いましたので…。
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道で確保していたベッドが500床と公表されていたところ、
499床で減少に転じるとは、あまりに出来すぎという方もいらっしゃるかもしれませんが、
これは全道で積み上げた値の増減に基づくものですので、まあ単なる偶然です。

とはいえ、だからよかったよかったというわけではなく、
札幌(およびその周辺)は、まだ厳しい状況を脱したわけではありません。

最近の統計を見る限りでは、全国でホットスポットと言える場所は、
もはや東京と札幌しかなくなってしまいました。

この疾患の特性上(無症状者が多く、感染源になりうることや、検査の感度の問題)、
国内から排除、根絶はもはや不可能なのは自明の理ですが、
せめて「小康状態」と言えるところまで持っていかないと、
いつまで経っても社会経済活動をもとに戻すことはできません。

ただ、グラフで見る通り、
長らく市内の病床受け入れ可能数を上回る患者数であった札幌も、
ようやく現行治療中の患者数が減少に転じてきました。
これが本当に減少傾向なのかは、
GWとその後の土日による受診者数そのものの減少の影響を脱した、5月13日以降でないと
評価が難しいところがありますが
PCRの陰性確認が多く出ないと治療中の患者数の減少はないので、
その意味ではいい傾向だと思いますし、
純粋に道民のみなさまの、いろんなご協力に対しまして感謝申し上げるものであります。

この疾患の特性上、効果の確立した治療が広く行われるようになるか、
あるいは有効なワクチンができるまでの間は、
自粛→緩和→自粛→緩和の繰り返しを余儀なくされることになるであろうことは
専門家会議からもコメントされていますが、
おそらく年余にわたる長丁場をなんとか乗り切るために、みんなで知恵を絞って
頑張りぬきましょう!

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コメント

今回の新型コロナについては、SARSのときと同様に、感染爆発も終息(一服?)間近の熾火も「病院クラスター」ということになりそうで、これは「今後に生かすべき貴重な経験」ですが、SARSの経験を十分生かしてこなかった証左でもあると思います。

さて、私事ですが、4月下旬に隠居地(首都圏)の大学病院で待機手術を受けました。さすがはDPCの威力で、クリニカルパス通りの術前外来検査・手術・術後回復・退院・自宅療養・定期通院を経て、順調に「いつもの仕事(日銭バイト)」に復帰しました。
結果的にはすべて順調だったのですが、もし私か当該病院のいずれか(/双方)がコロナになっていたら手術は大幅延期になったはずで、「逃げおおせた」とはいえ、入院前日には(当該病院ではなく)市中の画像診断専門クリニックで胸部CTを撮って肺炎所見がないことを確認するという手順が増えましたし、入院個室は医療上必要な最小限を除きコロナ対策用に地元自治体が押さえたとのことで入院は4人部屋、また原則面会禁止で手術当日も含め家族付き添いなしでした。

ところで、世の中では「医療」「崩壊」が叫ばれていますが、イメージしやすい「第一線」以外の「医療」も「不要不急の患者(?!)が来ない」などの影響があるようです。
私の「いつもの仕事」先でも、固定店舗のほうは1年364日時短なしの通常営業を続けて「盛況」なのですが、出張営業先の企業や学校や大型商業施設などから断られ続けているとのことで、担当者はノルマ達成と従業員の「仕事量確保」の両方で苦労しているようです。私の場合、日銭バイトながら社会保険適用なので、今のところ社保適用最低限分の仕事はもらえているのですが、これからどうなるか分からず、また、昨年から別に始めた企業健診(これも日銭バイト)のほうは「全滅」状態です。

コロナ騒動が収まればいずれどちらも回復するはずですが、後者はともかく前者の回復には1年くらいかかるかもしれません。年金の満額受給まであと1年余り、十分な貯金もありいつ辞めても経済的不安はないのですが、それでも公務員の時には感じたことがなかった「仕事がもらえる♪」、「社保をつけてもらえる♪♪」ことのありがたさに感謝し、10万円の給付金(しかも非課税♪♪♪)を心待ちにしています。

>通りすがりの関係者 さま

 過去の画像とのわかりやすい比較を出していただき、ありがとうございますj.
 私自身はこの入れ替えには全然気づかなったのですが、
 ピークの減少と遷延化がトレードオフの関係になるというのは
 わりと専門家の間では言われていて、自分としては当たり前と感じていたのですが、
 言われてみれば…たしかにそうですね。

 「出口」戦略については、すくなくともうちの組織のトップは
 記者会見の場で、「出口ではない」と明言しましたし、
 トップがそう明言したからには、うちの組織としてそう認識しているということになります。
 この発言は、単なる言葉遊びよりはるかに大きな重みのある発言と思っています。

 オーバーシュートを甘受するとはいっても、
 一時的とはいえやはり、医療崩壊が医療壊滅のような状態になり、
 交通事故や急性冠症候群の受け入れ先がなくなり、癌の手術もできなくなり、
 全要因による超過死亡がどっと増えるような事態は私は嫌です。

 その理由で「ただの風邪」論や、交通事故死との比較で「バランスを欠く」などと言っている
 お花畑理論には明確に反対します。

 今後は
 1,第2波の後片付け(まだ第2波の影響を受けた医療・介護クラスター群は終わっていません)
 2,高齢者や障がい者の集合施設をどう守るかのストラテジー
 3,いかに第3波の到来を遅らせるか

 この3点が課題となってきます。
 オールジャパンで先人の知恵と経験を借りなければならないときが来れば
 先生の出番もあろうかと思います。
 そのときは是非、よろしくお願いいたします。
 

SAMMY先生。いろいろお疲れ様です。5/14現在、国レベルでは出口(実は地獄の2丁目入口かも)が見えてきたとのことで、今や「先発後進地域」となってしまった北海道でも、行政としての出口戦略が検討されているものと拝察します。

さて、日本政府の新型コロナ対策に対し、日本のマスコミからは「世界の嗤いもの」という論評が多かったのですが、連休が明け、「(自称を含む)コロナ対策先進国」がもたついている間に、少なくとも諸外国における日本の対策への評価は上がっているようです。
さて、振り返って考えると、日本政府の対策は、「(疫学的意味の)オーバーシュートを回避することで医療・地域社会崩壊を防ぎ、その代償としての流行遷延は甘受する」というものだったはずで、これは①「新型インフルエンザ等対策政府行動計画2019年9月12日変更版」や②「2020/2/23までの新型コロナ対策本部資料」ではそうなっているのですが、なぜか、いつの間にか、先生ブログの③「2020/5/10記事貼り込み図」のようなものに入れ替えられていました。(もちろん先生が入れ替えられたわけではありません。)

この入れ替えについての政府説明は寡聞にして存じ上げませんし、またこの是非への言及は控えますが、私なりに愚考するに、2/23から入れ替えまでのある時期に、経済対策等の政治的比重が変わり、今の政治情勢下で「オーバーシュート回避の代償として遷延化を甘受せよ」とは言えなくなって、誰かがどこかで入れ替えたものと思います。

とうの昔に引退した老人=私の理解では、水際作戦が成功しない限り、「オーバーシュートさせて迅速な終息に向かう」か、「オーバーシュートを回避してある程度の遷延化を甘受する」かはトレードオフの関係であって、政府はごまかさずにそう説明すべきと思ったのですが、しかしながら、今日までの現実は、隠居老人の理解を超えて③「貼り込み図」のように推移しており、もし今後地獄の2丁目3丁目が来なければ、世界の公衆衛生の歴史に残る大快挙になると思います。

いずれにしても、人類史上初ともいえる科学と公衆衛生と「民主主義(デモクラシーもポピュリズムも)」との真っ向勝負に現役プレイヤーとしてご活躍されている皆様に感謝のエールをお送りしたいと思います。

ーーーーーーーーーーーーーー
①新型インフルエンザ等対策政府行動計画
平成25年6月7日 (平成29年9月12日(変更) )
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/keikaku/pdf/h29_koudou.pdf
4頁(8枚目)
<対策の効果 概念図>

②新型コロナウイルス対策の目的(基本的な考え方)
(国の)新型コロナウイルス感染症対策本部(第 12 回) 2020/2/23
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/th_siryou/sidai_r020223.pdf
2頁(4枚目)

③新型コロナウイルス対策の目的(基本的な考え方)
SAMMY先生の2020/5/10ブログの貼り込み図
https://drsammy.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/5.png

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