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赤ひげ後遺症

後任探し振り出しに…存続危機の診療所、赴任予定の医師が辞退
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191204-00191307-kyt-l26

町がどういう条件を示したのかはわかりませんが、
ちゃんと赴任前に条件の折り合わせをして、最終的にはこういう結論に至ったという意味では
私は、町の対応を評価します。

こういうことすら言わないところが多いので。

また、これが都道府県立だったりすると、
地域の実情を知らない都道府県職員がこういう隠れた部分の説明をせずに(というか出来ず)
結局地元とトラブルになって短期間で辞めていくパターンも耳にします。

私自身は、1~2年スパンの勤務が多かったのですが、
どこに行くにしても、
自分が行った医療を引き継ぐのは誰か? 次の人は同じ医療や同じ勤務、同じ時間外対応ができるのか?
それを常に意識して働いてきたつもりです。

それがその地域の今後にかかわると思ったからです。

地域でよくある話で、
「SAMMY先生は、こんな時間でも文句一つ言わず出てきて診てくれたのに」
「SAMMY先生は、当番じゃなくてもちゃんと診てくれたのに」
それを自分がいなくなった後、住民に言わせたら、失敗です。
厳しいようですが、スタッフにそれを言わせても、やはり失敗です。
(その基準だと、私はひょっとしてどこかで失敗しているかもしれません。まあ、いなくなった後はわかりませんが…)

結果「やろうと思えばまあできないことはないけど、あえてやらない」ということもありました。
(個々の患者対応の話ではなく、システム的な話です。念の為)

逆に、前任との絡みでうまくいかないこともありました。
こういうのは急にやると強いハレーションを起こしますので。

あと、別に地域住民に恨みや悪意を持っているわけでは当然ないので、
ちゃんと「どこまではやるか」を明確にしておくのも大事です。
「ゼロ回答」は相手の態度を硬化させます。

今回の一件では、医師が「ゼロ回答」をしたわけではないので、
まあ交渉決裂といったところなのでしょうが、
入院と老健を一人で24-7で全部やれというのなら、
さすがに町はいろいろ考え直した方がよいとは思いました。

ただ、前任者が高齢とのことでしたが、
一人で本当に全部やっていたのだとしたら、
その先生には申し訳ないけれど、
やはり

「赤ひげ後遺症」

と言わざるを得ない状況かと思います。

医師が個人的な職業倫理として、24-7を掲げることはそれはそれで素晴らしいことかと思います。

しかしながら、
その地域に骨をうずめ、何十年もやっていくというのでなければ
自分がいなくなった後の地域のあり方を考えつつ勤務体制を構築するというのは
ある意味、存在自体が地域のインフラとみなされる、へき地医師の役割でもあると考えます。

 

 

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